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Channel: リオタデザイン|建築設計事務所
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建もの探訪撮影@FP

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今日は俳優の渡辺篤史さんが川越・FPへとやってきました。「建もの探訪」といえば、建築好きや家づくりを検討されている方なら、一度は観たことがあるのではないでしょうか。

渡辺篤史の建もの探訪 | http://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/
(関東圏の場合:テレビ朝日・毎週土曜日 朝5:00~5:30)

この番組を観たことがある方ならご存じかと思いますが、冒頭に渡辺さんがふらっと訪ねてくる体で建て主さんと「はじめまして」となるのですが、これは演技ではなく本当にぶっつけ本番で撮っています。

この日も、本番1時間前にスタッフさんが現場入りして段取りを確認し、その後渡辺さんが現場近くに到着したという報を受けて、建て主さんは玄関の内側でスタンバイ。到着するやいなや、ものの10分もしないうちに本番を撮り始めます。


私は過去に辰巳琢郎さんの家づくりの番組収録に立ち会ったことがあり、その時も感じたことですが、役者さんのオーラというか、場の作り方というのは本当にすごいと唸らされます。

我々も空間を作る仕事ですが、そこには壁や天井など物質を媒介とするわけですね。ところが役者さんは、その生身の声や表情、仕草だけでその場所を特殊な空間に変えてしまうのです。この番組には台本もありません。すべて渡辺さんのアドリブ一本勝負なのです。

しかも渡辺さんは、カメラが回っていないところでも全然変わらないんですね。気さくで、近所の子供にも手を振っちゃう。サインも写真も全然OK。う~ん、すごいなあ。

収録が終わると、記念写真にも応じてくださいました。たぶん、あれでみんなファンになってしまうんでしょうね。長寿番組の秘訣がわかったような気がします。


ちなみに、私は番組には出ていませんので。
あくまで今日は野次馬としての参加です笑。

収録後に渡辺さんと束の間おしゃべりをする時間がありました。ちょっと水を向けると、番組当初のことや、某建築家さんに直接収録の交渉をして断られた話とか、いろんなことを話してくださいました。

そしてこれは、もしかしたらお約束かとは思いますが、今回の住宅のことも褒め殺して下さいまして、この住宅をシリーズ化させたら絶対にたくさんの施主が住みたがるとか、自分も住むならこういう家がいいとか、リップサービスだとは思いますが、千軒を超える家を訪問されている渡辺さんのお言葉だけに、とても嬉しかったです。


クライアントのSさん、なかなかハードルの高いテレビ収録であるにもかかわらず、快く引き受けて下さいまして、ありがとうございました!緊張する…とか言いつつ、一番楽しそうでしたよ?笑

気になるOAですが、今のところ11月7日(土)5:00~の予定です。

ただもしかしたらテニスの中継等が入るかもしれず、その場合は14日(土)になるそうです。また直前になったらリマインドさせて頂きますね。OAをどうかお楽しみに!


ユキヤナギの庭

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木更津で進めている中庭住宅「OPEN-d」の中庭に、大きなユキヤナギが入りました。中庭の真ん中に、ユキヤナギがひと株だけ。ある意味とても贅沢です。

愛猫家の住宅なのですが、猫が土に触れると病気になりやすいということや、高木を入れると屋根に登ってしまうことなどから、設計時には「中庭には木はいりません」というところまで行っていたのですが、最終的に低木のユキヤナギを入れることで決着しました。

低木といいつつも、高さが1.6mくらいあるような大ぶりなものを選んでもらっています。

中庭には最終的にウッドデッキが張られるのですが、ユキヤナギの周囲は一段下げてもらう予定です。スクエアな中庭の中央に、白い花をつけた巨大な花束が添えられたような、素敵な中庭になることを期待しています。

新国立公募

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150918・朝日新聞

1.隈研吾x梓設計x大成建設
2.伊東豊雄x日本設計x竹中・清水・大林JV
3.ザハ・ハディドx日建設計x?

仕切り直しとなった新国立競技場の公募に、応募者がほぼ出揃いましたね。

記事の見出しに「新国立公募に大成」とあります。
なんで大成がそんなにフューチャーされるかというと、旧計画でも関わっていたゼネコンのうち、一番作業員や資材などの動員力があるからなんですね。

今回の公募は金額もさることながら、人材や資材の調達力が問われています。つまり大成の動向を、業界は固唾をのんで見守っていたわけです。その山が動いた。

そして梓は、旧計画の設計JVの中では超大手の日建設計・日本設計の影に隠れていましたが、実はすごい実力を持っています。旧設計JVの中では、フィクサー的な動きをしていたとも言われています。

そこにきて隈研吾さんなわけです。

持っていくな-、と正直思いました。隈さんが持っていったというより、大成x梓が獲りに行った、もっと言うと「置きに行った」といったところでしょうか。しかし悔しいかなこの布陣、この中では間違いなく大本命でしょうね。

そして伊東豊雄さん。

今国内では名実共に最強の建築家。なによりイメージがいいです。そしてゼネコンチームに業界の雄、竹中を擁しています。強い、これは強いです。先ほどの裏事情を知らずに居並ぶ名前だけを見たら、大本命はこちらと目されてもおかしくありません。

しかし、まだ何が起こるかわかりませんよ?

そしてザハです。一度は王位につきながらも失脚し、もう立ち上がれないだろうと思わせておきながら、またやってきました。まさに不死鳥。正確に言うと日建設計からの熱いオファーに応えた形のようです。ザハ本人も言っているように、この2年間の蓄積は伊達ではありません。

旧計画では、日本側の盛りだくさんすぎる要望に図体ばかり大きくなってしまいましたが、本来のザハの実力はこんなもんじゃありません。今回大きなプログラムの見直しがありましたので、きっと体脂肪をロッキー並みに絞って、再び鮮烈な案を示してくれることでしょう。

しかし痛いのは、大手ゼネコンに一斉にそっぽを向かれてしまったことです。ゼネコンはシビアです。負けた将には用はないとでも言わんばかり。

私はザハ・日建は竹中と組むだろうと予想していました。ところが竹中は伊東さん側に付いた。義理・打算・裏切り・・。さながらリアル三国志を見ているかのようです。

一体誰が勝つのか、最後まで目が離せません。要するにこれなんですね、旧計画になかったのは。布陣を公開したわけですから、ここからの審査も可能なかぎりガラス張りでやってほしいものです。

いっそ東京ドームでやってくれたら、観戦に行くのになあ!

※追記
その後ザハ・チームが応募を断念したとの報道がありました。結局組む相手(ゼネコン)が見つからなかったということですね。残念なニュースでした。

新連載はじまりました!

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えっと、誰?

誰って決まっているじゃないですか。水玉シャツに色メガネといったらあの人しかいませんよ。ちなみに息子に「これ誰だかわかる?」と聞いたらソッコーで「お父さん!」と答えました。へぇわかるんだ。ちょっと感動。

なんでわかったの?と聞くと、「だって水玉シャツ着て、メガネかけてるし」と。この風貌、家族の中でもアイコンとなりつつあることに、ちょっと複雑な心境です。

もとい。

エクスナレッジの『建築知識』という建築専門誌で今月(10月号)より連載を持つことになりました。タイトルはずばり、


あの違うんです。ちょっと説明させてください。

このタイトル考えたのは私ではありません。誰って決まってるじゃないですか。エクスナレッジが生んだ敏腕編集者、無茶振りと押しの強さだけでこの業界をのし歩く男、N山さんしかいません。

かつてN山さんに取材してもらった建築知識4月号の記事で、そのタイトルを私に「普通っ!」と斬られてしまいましたからね。根に持っているわけです。

最初に初稿が手元に届いたときにタイトルを見て、思わずのけぞりましたよ。しかしスタッフに見せると一同爆笑でした。

ウケた。もうこれで決まりです。面白ければすべてはオーライ。N山さん、グッジョブ!そして担当に、エクスナレッジきっての才女と噂されるU野女史をつけて下さいました。N山さん、ナイスプレー!


この連載でやろうとしていることは何か?

それは、住宅の設計は一見すると取るに足らないような基本の積み重ねなんだよ、ということなんです。表現に走りすぎて奇をてらうと、必ずそのとばっちりを受けることになります。「自然ナメんな」ということが起こります。

一見きれいに納まっているように見えても、数年後には不具合が起こったり、手垢まみれになってしまったり。「デザインへのこだわり」と言えば聞こえはいいですが、その結果として工務店やお施主さんに迷惑をかけてしまうのはいかがなものか?と思うわけです。

かといって、過度に守りに入ったようなものは必ずしもお施主さんは求めていません。既製品を並べておしまいというわけにはいかないのです。なぜなら、我々に依頼されようというお施主さんは、他にはないプラスアルファの価値を求めていらっしゃるからです。

イメージは「本場フランスで修業した三つ星レストランのシェフが教える本格レシピ」ではなく、「今日の献立にすぐに使える栗原はるみレシピ」みたいなものでしょうか。

果たしてそんなものを”流儀”だなんて言って良いものかわかりませんが、(ほら無茶振りするから苦しくなるじゃないか!)なんとかその名に恥じぬものをご紹介してゆきたいと思います。

専門誌ですから、一般の方が目を通すようなものではありませんが、専門家の皆さまはどうかお手柔らかにお付き合いください!

超硬質ブレードをつくる

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息子が幼稚園の時から通う美術教室があり、恒例の秋の美術展が近づいてきました。

去年までは毎年油絵を描いてきたのですが、6年生の今年は立体製作が許されており、去年の6年生が作っていた”剣”を、今年は自分も作ってみたいとかねてから思っていたようです。

どんな剣にするのか迷っていましたが、最終的に進撃の巨人に出てくる「超硬質ブレード」なるものを作りたいと言い出し、息子から相談を受け私も手伝うことになりました。

当然、私はそれがどんなものなのか全くわかりません汗。

ところが最近ではググれば何でも出てくるのですね。超硬質ブレードの作り方なるものも某サイトに詳しく載っており、まずはこれを参考にさせて頂くことにしました。(本当に助かりました!)


まずは型紙を作る作業から。

ここは普通にできるでしょ?と思いつつ、あまりのぎこちなさにちょっとびっくりしました。思えば、カッターを握って何かを作るという経験は、これまであまりさせてこなかったように思います。

仕方なく、ここも手取り足取り。はみ出したり歪んだりした部分は作り直しを命じながら、作業は進んでゆきます。


最初はブレードの部分から。

ここは思いのほかすんなりいきました。芯にアルミパイプを通すという本格仕様。厚紙を重ねて強度を高めます。表面にはジェッソを塗って質感も高めてゆきます。(この時点で、既に子どもの工作の域を超えているかもしれませんが…)



これはグリップの部分に、ハンダゴテを使って溝を付けているところです。プロセスの写真はジャンプしていますが、実のところこのグリップ部を作るのが一番大変でした。ソフトボードを重ね合わせ、角を丸め、丹念に処理を重ねてできています。

こういうところが小学生には難しいと思うのは、まだまだラフなのに適当なところで筆を置こうとするところ。いやいやもっとクオリティ高めないとだめでしょ!と脇から私の檄が飛びます。私の物づくりの血が妥協を許しません。子には迷惑かもしれませんが…。

ここはこうやって、やすりをかけて、とここでも手取り足取り。ちょっとうるさそうだったけれど、素直に言うことを聞くところは偉いです。ここまでで、すでに何日かを費やしています。


さて、いよいよ塗装です。マスキングをして、全体にシルバーを吹き付けてゆきます。

スプレー吹くだけなら小学生でもできますが、やはり塗装はマスキングなど段取りが勝負です。こういうところも小学生には難しいので、大人がサポートしてやる必要があります。



マスキングしきれないような細かいところは、細かい筆で色を入れてゆきます。
休憩を挟みながら、少しずつクオリティを上げてゆきます。



できました!超硬質ブレード。
息子も大喜びです。

途中から私のスイッチが入ってしまった部分もありますが、基本的にこれは息子の作品なので、私が手を出しすぎてはいけないという部分で苦労しました。結果的にですが、不慣れな息子の作業がかえって小学生らしい”味”になってくれたと思います。

親が子供の工作に手を貸すことには賛否あるかもしれません。でも私は物づくりというのは成功体験なのだと思います。一度ハードルを越えようとして挫折してしまうと、次からはもうそれは”無理”なんだと諦めてしまうでしょう。小学生ならなおさらです。

息子は私との協働作業ではありましたが、手間をかけたことで、結果的にあり得ないクオリティのものが出来上がったことに大いに満足感を得たようです。次はもっとこだわって、もっと違うものを作ってみようと思うに違いありません。


ということで、めでたしめでたし。

これを美術展に出すということですね?
と思わせといて、違います。これは我々のゴールではありません。

これは実際にあるものをトレースして作ったに過ぎません。アニメの道具を描き写したようなものです。それでは美術とは呼べませんよね?

これを足がかりに、次はいよいよオリジナルデザインに挑戦です。
ワークショップはまだまだ続きます!

N邸新築工事/宮代町

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構造規模 未定
施工会社 未定
竣工予定 2016年12月頃

S邸新築工事/杉並区

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構造規模 未定
施工会社 未定
竣工予定 2017年1月頃

I邸新築工事/小金井市

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構造規模 未定
施工会社 未定
竣工予定 2017年3月末頃


U邸改装工事/志木市

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施工会社 未定
竣工予定 2017年2月末頃

OZONE HOUSE MEETING 2015

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11月2日開催のOZONE HOUSE MEETINGにて、建築家・伊礼智さんとタニタハウジングウェアの谷田社長の対談企画があるようですが、ひょんなことから私が進行役を務めることになりまして、昨晩は伊礼事務所で打ち合わせがありました。

OZONE HOUSE MEETING 2015

伊礼さん、タニタさんの仕事それぞれをよく知る立場から、当日はスルドく切り込みたいと思っていますが、昨日の伊礼事務所でのタニタ商品開発のウラ話が面白すぎて、役得を噛みしめつつ、当日時間内に”オチ”まで持って行けるのか不安を覚えてます。これ本当に面白い話になりますので、ご興味ある方はどうかお早めにお申し込み下さい!

にしても伊礼事務所。打合わせは夕方、お茶代わりにビール、からの呑み屋、が鉄板のようで、いやはや学ぶべきところはまだまだあるようです笑

【暁の家】オープンハウスのおしらせ

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さて今月のオープンハウスは柏です。

車通りの激しい国道から少し入った敷地周辺には、里山とも呼ぶべき手つかずの自然が残されていました。真夏でもそこだけは風が止むことはなく、体感でも2~3度は涼しく感じられるほど。そんな敷地の持つ環境を最大に活かした住宅です。

少し高台となっている家の窓からは、数キロ四方の景観を見渡すことができます。月見テラスからは中秋の名月を、パーゴラデッキからは柏の大花火を望み、東から昇る朝陽は東西に配置した家の中を貫いてゆきます。

内部にはご家族4人と、ペットの猫たちが共に楽しく暮らすための細かな設えを随所に散りばめました。自然をこよなく愛するご家族のための、自然と共生する家です。

また、当日はタニタハウジングウェアさんの新製品のくさり樋ensui もご覧頂けます。タニタプロジェクトと称して、過去にも何度か”ネタ”にさせて頂きましたが、一部のアタッチメントについて弊社と共同制作させて頂きました。


【暁の家】オープンハウス(内覧会)
日時:2015年10月18日(日) 11:00~17:00 ごろまで

☆建築関係者のみならず、一般の方も自由にご見学頂けます。
☆お引渡し後の内覧会となります。小さいお子さんをお連れの方は、お渡しする手袋着用の上どうか手を離さずご見学下さい。
☆近隣の方のご見学はご遠慮ください。

場所:千葉県柏市
JR・東武野田線『柏駅』よりバス、または徒歩で約30分


見学ご希望の方にはご案内をお送り致します.関本までメール下さい.
riota@riotadesign.com

★★★
さて、竣工まで残りわずかとなった現場をちょっとだけ実況中継…。


まずはこちら。
これだけを見た人は訳がわからないと思いますが、私はこのカットがこの住宅の特徴を実に良く表しているように思っています。ラフすぎず、きれいすぎず、木質感がとてもよく映えています。

左隅に棚板のようなものがシナベニヤの中に貫通していますが、ここからは猫がニャーと顔を出す仕掛けとなっています。このような細工が家中の所々に仕掛けられていて、今から猫たちがこの家をどう住みこなすのかとても楽しみです!

あ、忘れていました。人間もです。


今回、内部と広がりのある外部をどう繫ぐかという試みの中で、手法としてはベタですが、パーゴラを作りました。パーゴラ、すごくいいです!

特にダイニングの中から眺めた感じが部屋がもう一つできたような感じで、まさに室内でもなく屋外でもない中間領域。これからうちの設計で定番化してゆきそうな気配すらあります。


クライアントと一緒に選んだタイル。とってもきれいです。色違いのタイルが洗面所にも張られています。イメージはアールトがデザインしたテキスタイル「SIENA」です。


最後に、これは何だと思います?
これこそが、この家のアイコン。最初のプランニングの時から、これだけはやりたかったことでした。

適当なパーツがなく、とうとうクライアントがご自身で角パイプを溶接し、焼き付け塗装までして自作されました。すごすぎます。この答えは、どうか現地でご確認ください!

風つよめ

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「吉敷町の家」の配筋検査に行くと見慣れない監督が。
あれ?こんなベテラン監督いたかなと思っていたら、入ったばかりの新人だとか。貫禄ありすぎです(写真一番左)。一番奥の女性が今回の監督なのですが、なんかあっちから風が吹いているぞと思ったら先輩風でした。

今回の構造設計は山田構造設計事務所さんにお願いしているのですが、今回担当の中さんは入ってまだ半年の新人さん(写真一番手前)。聞けばうちの山口くんと同じ歳だとか。

今回は初担当にして初配筋検査ということで、この日は事務所の先輩となる古矢さん(写真一番右)がサポートに来てくれました。熱心に中さんに仕事を教える古矢さん。相変わらず平井堅に似ています。

古矢さんも、気づけば山田事務所ではもう番頭格に近い存在。これまでうちの一連の住宅の構造を長らく担当して下さっていました。そんな古矢さんからも、今日はなんかびゅーびゅー風が吹いています。何かな~と思ったら先輩風でした。


そしてうちの事務所にもいよいよ今月より新人が入りました。矢嶋くんといいます。前職の事務所での教育の成果でしょうか、即戦力としてバリバリ働いてくれています。この日は研修を兼ねて配筋検査に連れてきました。

うちの事務所では長らく”下っぱ”の立場に甘んじてきた山口くんも、今ではメキメキ頭角を現し、うちの事務所では主軸を担う存在となっています。そんな山口くんも矢嶋くんになにやら教えている模様。いい光景ですね。なんか強いの吹いているなーと思ったら、やっぱり先輩風でした。

やはり仕事をするメンバーは固定化するよりも、どんどん新しい人が入って新陳代謝をする方が、組織としては健全ですね。その都度の教育は大変ですが、こうして後輩だった者が先輩となり、私に代わって知識を受け継いでいってくれます。新しい風が入るとはこのことですね。

先輩にもどんどん風を吹かせていってもらいましょう!

ensui登場!

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たびたび”タニタプロジェクト”と称して、このブログでも開発プロセスをお知らせしてきました、タニタハウジングウェアさんの新型くさり樋ensuiが、10日に正式に発売になったとのこと。おめでとうございます!

ensui
https://www.tanita-hw.co.jp/product/md2-sid96.html

昨日木更津の現場(OPEN-d)に行ったら、早速取り付いていて感激しました。明日は柏の現場にも取り付きます。皆さまへのお披露目は、今週末の柏の住宅(暁の家)がトップバッターになりそうです。

早く雨が降らないかなあ?

タニタプロジェクト・Part2(取付編)

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今週末にオープンハウスを予定しています「暁の家」では、軒天井から落ちてくる雨水を、たて樋ではなくくさり樋で処理したいと考えていました。

昨日もアップしたように、タニタハウジングウェアさんの新型くさり樋がとうとう先週10日に発売となったのですが、こちらは今回のような軒天井への取付にはまだ対応していないとのこと。

そこでタニタの担当者、岡田さん&関口さんコンビになんとかならないか、相談を持ちかけたというのが前回までのあらすじとなります。

【タニタプロジェクト・Part2始動】 15/7/31
http://www.riotadesign.com/blog/150731.html


そして今日はいよいよその取付け編です。


ご覧のように天井からは塩ビ管が少しだけ出ています。


そこに関口さんが特注で製作して下さったアタッチメントを取り付けています。

アタッチメントも試行錯誤の末、かなりすっきりシンプルな形に落ち着きました。これだけはガルバリウムではなく、ステンレスを溶接して製作したとのこと。手間がかかっています。


苦労していたようですが、ようやく取り付きました!
シンプルでなかなかイイ感じです。


下はこんな感じです。今回下がウッドデッキになるのですが、デッキに呑み込んで納まるようにしました。デッキの下には、やはり塩ビ管が立ち上がっていて、その先には浸透マスが接続されています。


それを引き出すと…これなんだと思います?

釣りのおもりです。岡田さんと関口さん、それぞれが別々に釣具店の上州屋に行き、一番くさり樋に適した重さのおもりを吟味して購入した結果、二人とも「120号」のおもりを選んだのだとか。すごい、変態!

皆さん、日本一くさり樋を知り尽くしている二人が言うのだから間違いありません。くさり樋をぶら下げるおもりは、ずばり「120号」です!(認定)


室内から見た感じはこんな感じです。これはダイニングからの眺めになります。

雨が降っている時って、意外とどのくらい降っているかわからないんですよね。豪雨ならともかく、しとしと雨の時とか、降っているのか止んでいるのかわからないときもあります。

そんなときは、このくさり樋を見ればいいわけです。ここを伝う滴を見れば、どれだけ強い雨かもわかります。何より楽しいですね。梅雨時にぼうっと眺めているだけで時間がつぶせそうです。


最後にお二人の作品であるくさり樋”ensui”をバックにぱちり。
今回はアタッチメントの試作から製作、そして取り付けに至るまで、すべて岡田さん&関口さんの全面的なご協力を頂きました。

最後までお世話になりまして、本当にありがとうございました!

今回の軒天井用アタッチメントは、今回は試作品ということで、まだ製品化の目処は立っていないそうです。ただ必ずニーズがあると思いますので、是非製品化に向けて検討を続けて頂けたら、設計者としても嬉しく思います。


さて最後に、お二人はたくさんの販促品を置いて帰りましたよ。タダでは帰らない。さすがタニタさん、社員教育が行き届いています。

ハイ、よろこんで!!

というわけで、週末のオープンハウス当日は私が販促部長として皆さまに売り込みたいと思います。くさり樋をご検討の方も是非いらしてくださいm(_ _)m

シナベニヤの建具に

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以前、新潟の建具屋さんのことを書きました。

先日現場に行くと、建具が吊り込まれた後でした。でも見た瞬間「あ、違う」と思いました。違うといっても間違っているという意味ではありません。明らかに仕事の質が違うと思ったのです。

うちの建具はいつも同じようなデザインです。もうここ何年も大きな変化はなしです。現状でとてもうまくいっているので、大きく変える必要はないと思っているからです。

ところが小さな変更は毎回のように行っています。それはきっと、よほどのリオタウォッチャーでも気づかないくらいの微差の部分です。現場の建具屋さんによっても変えます。打合わせをしていて、製作にあたっての積極的な提案を出してくれれば、それで進めてもらうことも少なくありません。

それでうまくいかなかったら元に戻します。うまくいけば、バージョンがまたひとつ進みます。Ver.3.5くらいから、3.6に進んだり、あるいは3.51くらいのときもあります。


そうすると、どんどん完成度が上がってゆくのです。完成度はある日突然上がるものではありません。たまに突然変異のように進化することもありますが、毎回ではありません。

自分で言うのはおこがましいかもしれませんが、リオタデザインはすでにそれなりの完成度を手に入れてしまいました。それでも進化することをやめません。進化するためには、毎回辛抱強く同じ事を繰り返すことが何より大切だと私は思っています。


リオタデザインの住宅には派手さはありません。そこにあるのは、あたりまえの住宅です。ある人には退屈かもしれません。革新はありません。あるのはただ日常です。

話を冒頭にもどしますと、そんないつもと変わらぬ建具を見て、私は「あ、違う」と思いました。これはとても珍しいことなのです。私は、卓越した技術を持つ者だけが越えられる一線を見たような気がしました。

そしてこう思いました。これなんだと。
我々が目指してゆきたい仕事とは、こういうことなのです。それは日常の中にしか見いだせないものです。

いつもと変わらぬシナベニヤの建具に、私はとても勇気をもらったような気がします。


暁の家・オープンハウス終了

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昨日は秋晴れの中、「暁の家」オープンハウスを無事開催させて頂きました。多くの方に足をお運び頂きまして、誠にありがとうございました。

一部外構が間に合っていないところもありましたが、現場も一生懸命追いつけて下さいました。実は先の鬼怒川決壊による浸水被害の対応で、工務店も職人が取られてしまい、最後の追い込みが難しくなってしまった中での作業でした。

昨日来れなかった方のために、以下ダイジェストにてご紹介したいと思います。


まずはじめに。以前ブログでも謎かけをしていた金物ですが、正解はこちらのカヤックを掛けるためのものでした。これ、ありそうでなかなか適当な金物がないのです。

アウトドアが好きなクライアントの持ち物のひとつにカヤックがあったのですが、これをどこに置いたら良いか迷った挙げ句、この家の顔にしてしまおうと決めました。玄関脇の木の壁はこのためのものでした。金物はクライアントのお手製。すごいです。


次にこの家のハイライトのひとつ、高い吹抜け空間です。左に見えるのはキャットウォーク。そして天井は構造あらわしで仕上げています。


上下の関係でいうとこんな感じ。下階にキッチンがあり、吹抜けを介してすべての空間がつながります。2階の廊下に面して子供の個室があり、左奥にはスタディコーナーがあります。

アイランド型のキッチンにはカウンターチェアがあります。ここでご主人が奥さんとおしゃべりしながら一杯やるのだそうです。家で呑むお酒がますます美味しくなりそうですね。


この住宅のクライアントさんは、細部に至るまで自分たちの生活イメージを何度も反芻して、事細かにご要望を出されました。

ご主人は家づくり中も、毎晩晩酌をしながら図面をめくるのが楽しみな日課だったとか。いやはや頭が下がりますが、設計者としては少し恐い気もします笑


キッチンから、外部のパーゴラテラスに繋がる眺め。私はこのつながりの空間がこの家で一番気に入っています。

ナナメに切り取ったFIX窓はちょうど真東に向いていて、繁みの向こうから昇る朝日を受け止めます。キッチンからがベストポイント。開放的な気分で朝を迎えて頂きたいと思っています。


デッキにはハンモックが下がります。この家にはあちこちに、こんなハンモックが吊せる場所が用意されています。

庭に植わっているのは玉りゅうです。猫の足を汚さないように、またリードが草木に絡まないようにとの配慮から植えられました。びっしりと伸びるには3~4年ほどかかるそうです。


こちらはタニタハウジングウェアの新しいくさり樋「ensui」。

当日はタニタ社員さんもたくさんいらして下さいました。そして激写&檄萌え。まるでアイドルの撮影会のようです笑。タニタ社員の”愛”を感じます。


玄関の奥には土間収納と、さらにその奥にご主人の書斎があります。下足入れの上に見える窓は開閉式で、ご主人のお仕事の様子が見えるとともに、家族からの差し入れが届けられるはずです。(たぶん?)


トップライトのある子供部屋。広さは4畳半ですが、十分なスペースです。

隣接するお姉ちゃんの部屋には外を眺められる窓があります。こちらの部屋は外が眺められない代わりに、星空が眺められるようにしました。でも、なぜかこちらの部屋の方が人気があります。お姉ちゃん、ごめんなさい。


この日も、オープンハウス終わりにクライアントとちょっとしたプチ打ち上げがありました。この日はクライアントのお宅が近かったこともあり、お料理などもお持ち込み下さいました(とっても美味しかったです)。私は残念ながら運転があるのでノンアルコールで…。

この日クライアントはしみじみと「家づくりを楽しみ尽くした」とおっしゃっていました。また「いい家だなあ…」と何度も噛みしめるように呟いておられたのも印象的でした。

設計中には熱心にショールームに通い、現場が始まればほぼ毎週のように足を運んで下さいました。現場から一緒に花火を観たこともありました。苦難もありましたが、それらを含め、まさにプロセスを楽しみ尽くしたようなクライアントさんでした。

こういう方は設計事務所に頼んでトクをする方かもしれません。我々としても大変嬉しく、また心から満たされた気分になりました。


そして最後に思わぬサプライズが。
なんと、特製「RIOTADESIGN」の焼きゴテ!!


いやはや、こんなプレゼントは初めてです。

ちなみにこのロゴはどこから取ったのかと聞くと、請求書のロゴからだと。う~ん出しておくものですね、請求書は笑。これからは、バンバンこのコテで設計した家に署名をしてゆきたいと思います!(うそです。ご希望の方はおっしゃってください笑)

Sさん、本当にありがとうございました!!
まだ引渡しが残っていますね。引続きよろしくお願いします。

建築知識11月号「屋根特集」

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現在発売中の「建築知識」11月号(エクスナレッジ)は、屋根架構特集。

リオタデザインの最近の傾向としても、屋根架構に特色があるものが多くなってきています。屋根は外観のみならず、内部空間のあり方も決める非常に重要な要素です。今回の特集でも、うちから数事例を掲載して頂きました。

また今月は付属のDVDがあり、こちらのいくつかの企画でも解説を担当させて頂いております。(収録はスタジオにこもって6時間くらいかかりました汗)


代表的な屋根架構の種類と、その利点について。そしてプロジェクトパートナーであり構造家の山田憲明さんと共に、木造架構の基本的な考え方についての解説。そして最後に、私の代表作である「緩斜面の家」「隅切りの家」について、その空間解説と屋根架構の考え方について、現地解説を行っています。

通常は写真でしか見られない住宅を動画で見て頂くと、よりその空間を理解して頂きやすいかもしれません。また「隅切りの家」ではクライアントにも登場して頂きまして、暮らされてみての感想や、提案時にどう受け止めたかなど貴重なコメントを頂きました。お二組のクライアントさま、撮影のご協力誠にありがとうございました。

どうかお手に取ってご視聴下さい!


ブレイブボード

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玄関開けるとこれ。まぐろの水揚げかと思いましたよ。毎週木曜日は、息子の習い事がない日なので友達が大挙して遊びにきます。平均すると8~10人くらい。

女の子も普通に遊びに来るのに最初は驚いていたのですが、息子に聞くと、知らない子も来るのだとか。我が家に遊びに行くと聞きつけた他の友達も、俺も行きたい!となるようです。近所でも一風変わった家なので、みんな中に入ってみたいのかもしれません。

私が育った家もある意味一風変わった家だったのですが、友達にそのことを言われるのが恥ずかしくて嫌でした。息子はどうでしょう?

そこにある自由

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先週末は小平にある武蔵野美術大学(通称ムサビ)の学園祭に行ってきました。ムサビは我が母校でもあります。ウソです。私の出身校は日大です。

美大は私の憧れです。一般的に建築を目指すには、美大系か工学系かに分かれます。私は日大の理工学部に進学しました。特に理系科目が得意だったわけではなく、建築をやりたいから理系に進んだわけですが、どうしてそこで美大に進もうと思わなかったのか、今から思うと不思議でなりません。

きっと、自分にはそこまでの美術の才能はないと当時の自分なりに思っていたのかもしれません。あるいは、美大卒では食えないだろうと現実的に考えたのかもしれません。

ところが大学に進んですぐに思いました。美大に行けば良かったと。

私は工学系の授業が大嫌いだったのです。ずっとデザインのことだけを考えていたかった。今ではそれが叶ってこんな仕事をしていますが、やりたいことだけしかやりたくないという性格は、大学で工学系の単位を落としまくるという形で私に試練を与えました。

だから今でも、美大や藝大出身の建築家に会うと憧憬の念に駆られます。一方の彼らは彼らで、工学系に弱く、建築士試験などでは苦労をしたそうですが。でもそれは同じです。私も工学系はサッパリなのですから。

ムサビの学園祭は最高に楽しい学園祭でした。理系の地味な学園祭には在学中一度も参加したことがなかったので、あんなにも学生が輝いている姿を見るのはとても新鮮で、眩しく思えました。

息子も本当に楽しかったようです。そこには彼の興味の中心にあるものが全て揃っていました。しかもどれもが高いレベルで。美大に行くかどうかは彼の自由ですが、彼の全てを受け入れる世界がここにはあるんだということを教えてあげたいです。

常識やしがらみから離れ、美術は人を自由にしてくれます。

アトリエの生き方

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我々のような小規模設計事務所をアトリエ事務所という。

アトリエの本質とは独立志向である。すべてのしがらみから離れ、自分の足で立って歩いてゆくのがアトリエの生き方である。地位や名声も自分次第。叩かれ地に堕ちるのも自分次第。もちろん保障もなにもない。そういう世界に飛び込もうとするには覚悟が必要である。

いきなりこんなことを書いているのは、我が事務所から巣立ち、独立を目指す者たちの近況がぼちぼちと私の耳に入ってくるからだ。それを感慨深く思う。

現役のスタッフも「いつかは独立」を胸に秘め、日々の仕事を修業と捉え、私の一挙手一投足を盗んでやろうと虎視眈々と狙っているに違いない。いやそうであってほしい。私がそうであったように。

アトリエとは生き方そのものである。建築もまた生き方そのものであり、どうやったら仕事が得られるかという問いは、自分がどうやって生きていくか、どうやって生きていきたいのかという問いと重なる。

大きなものに守られ生きる者には、自由と引き替えに保障と安定がもたらされるだろう。やりがいを求めてやせ我慢をする者には、孤独と引き替えに実りある仕事が舞い込むだろう。どちらも生き方だ。自分が望む方を選べば良い。

生きてゆくためには手段は必要である。最初は手段と目的は別々であることが多い。ところが往々にして、人は手段に目的を寄せてしまう。もとは手段であったものが目的そのものになってしまう。これを思考停止と呼ぶ。

そうではなく、目的に手段を寄せてゆく努力をしなくてはならない。もともとの目的が手段そのものになったとき、人は大きな達成感と充足を得ることが出来る。これが独立することの意味である。

アトリエ派として生きていくならば、見つめるのは自分の生き方そのものである。
がんばりなさい。

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